秋田県 令和6年度 県内企業の採用力拡大支援事業

2024.10.08

採用力向上に向けた実践講座_【第三回】「魅力発信手法」(アーカイブ視聴可)

9月27日に行われた3回目の実践講座では、「魅力発信手法」について学びました。講師は、第一回目に登壇した株式会社モザイクワークの杉浦二郎氏です。同氏は冒頭で「かつては有料媒体などに費用をかければ応募が来る時代でしたが、今はそうではありません。手間や時間をかけてワンアクションを増やしていくことが、採用につながっていきます」と述べました。

採用活動には戦略や施策が必要ですが、まずは採用要件(求める人物像)をしっかりと定義することが大切です。しかし実際は、「当社が求めているのは主体的に考え行動し、コミュニケーション能力がある人物」など、ありきたりな言葉になるケースが多いそうです。杉浦氏は、「独自の採用要件を作るヒントは社内にあります。できる限り多くの社員に自社で働き続けている理由を聞き、ポイントを探ってみて下さい」と語りました。

さらに最近はナビサイトに登録せず、ネット検索で仕事を探す求職者が増えているとのこと。オリジナルの職種名を設けている企業もありますが、求人票に「営業」や「事務」、「製造」など、わかりやすいキーワードを用いた方が検索にヒットしやすくなります。「未経験」や「リモート」という言葉で仕事を探す求職者も多いようです。

▼開催概要
令和6年度 秋田県採用力拡大支援事業 採用力向上に向けた実践講座 第三回
「魅力発信手法」について

■日時:2024年9月27日(金)13時~15時30分
■場所:秋田拠点センターアルヴェ4階 会議室C-1
■登壇者:講師 杉浦二郎氏(株式会社モザイクワーク

講座の後半は、高校生採用に関する現状把握からスタート。高校生の就職活動は学校斡旋が一般的で、求人票は本人だけでなく、学校や保護者の意見を考慮した上で作成する必要があります。例えば高校生は職場の雰囲気や休日、仕事内容などをチェックするのに対して、学校は労働条件や先輩社員の活躍を、保護者は会社の安定性や方針などを意識する傾向にあります。

また、就職担当の先生は多忙で自ら企業の情報を集める時間がありません。必然的に、学校を訪問する企業の印象が強くなります。定期的な訪問のほか、先輩社員を同行したり入社のお礼をしたりすると好印象につながります。

杉浦氏は「魅力発信というと、媒体やメディアの活用に目が行きがちです。それも大切ですが、日頃から丁寧なコミュニケーションを心がけることも、魅力発信の一つです」と語りました。

最後に、SNSで採用活動を行うメリットとデメリットについて解説。SNSは拡散力が高く企業の魅力を発信しやすいことや、双方向からコミュニケーションできる点がメリットです。一方、効果に対する即効性がないことや、運用するに当たってのマンパワー不足がネックになっています。

杉浦氏は「SNSは手間がかかるため、多くの企業が1年も経たずに止めてしまいます。しかし逆に考えれば、他社がやらないからこそ注目を集めやすい。ぜひ自社の状況に合わせて、積極的に活用していただきたいです」と語りました。